9Jan
「酒から教わった大切な事」
本・映画・旅・食をめぐるいい話
Liquor,The best poison we have ever had
<内容紹介>
極上の酒コラム118本所収。
バーで、居酒屋で、寝室で……。
〈酒場〉で過ごす時間をいろどる本の話と映画の話がつまったエッセイ集。
作家、翻訳家、エッセイスト、ミュージシャンで、アメリカ文化や映画、音楽、ファッションに造詣の深い著者が雑誌・新聞等で発表してきた、本・映画・音楽・旅・食と酒にまつわるいい話を集めました。酒———。酔うほどに、読むほどに、人生を豊かにしてくれるもの。そして、毒のなかでは極上のもの。
【目次】
◎開店直後のバーで
◎酒の本棚 酒場で話せる63冊
◎酒と映画と音楽と
◎「和」に酔う
◎旅に酔う
◎ミステリに学ぶバー十戒
◎酒がぼくを育ててくれた
<著者略歴>
東/理夫
1941年生まれ。作家・ブルーグラス奏者。学生時代からカントリー音楽のファンで、テネシー州名誉市民の称号を持つ。アメリカ文化への造詣が深く、ミステリーから音楽・料理まで幅広い知識を生かして様々な分野で執筆を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
<作品情報>
出版社:天夢人
発行年月日:2018/8/4
以上Amazon より引用
<感想>
「Liquor,The best poison we have ever had」お酒、それは至高の毒。
お酒にまつわるミステリ・本・映画・音楽・落語・旅、酒場・本屋などのお話。
登場するお店に全部行きたくなり、
登場する映画を全部観たくなり、登場する本を全部読みたくなってしまう、
そして、エピソードごとに紹介されるお酒をめちゃくちゃ飲みたくなる、
読むだけでもほろ酔い素敵な気分になるそんな極上のエッセイ。
Kindle(電子書籍)で読んだのだけれど、
これは電子書籍ではなく、本で購入して手元に置いておきたい本だ。
作中に登場するお酒で私が一番飲んでみたいと思ったお酒が
「酒の本棚、酒場で話せる63冊」の章の中に出て来る
ジャック・ロンドンの「ジョン・バーリコーン 酒と冒険の自伝的物語」
という彼自身の依存症の経歴を書いた本に関するお酒として紹介されている、
狼のワイン
ジャック・ロンドン晩年のゆかりの地、
サンフランシスコの「月の谷 ヴァリー・オブ・ザ・ムーン」と呼ばれるソノマの地。
著者が20年近く前にこの地を訪れた際に、
近隣の「ケンウッド・ワイナリー」で買った1本のワイン、
「ジャック・ロンドン・ヴィニヤード」のレッド・ジンファンデール。
かつてジャック・ロンドンが持っていたブドウ畑を生かした一品とのことで、
ラベルに狼が描かれているワイン。
その「狼のワイン」を20年以上たってもあけられないでいる、というエピソード。
なんと素敵なエピソード、
なんと素敵な一本なんだろうか。
私もジャック・ロンドンの「白い牙」と「野生の呼び声」が大好きで、
学生時代から何度も読み返しているけれど、
「ジョン・バーリコーン」は未読だったので是非読んでみたい。
そして、「狼のワイン」が飲んでみたくてたまらない。
終盤、「ミステリーに学ぶバー十戒」の章で、
ミステリーの作中に出て来るバーの話に絡めてバーでの十戒を解いてくれている。
曰く、
1・背中の涼しいバーにしか行ってはいけない。
2・バーでは自分の趣味を押し付けてはいけない。
3・バーでは見知らぬ人間に無暗に語りかけてはいけない。
4・バーで闇雲に大食いしてはいけない。
5・バーと寿司屋は長く居座ってはいけない。
6・バーへは酔っぱらって行ってはいけない。
7・バーでは仕事の話はしてはいけない。
8・バーテンダーは大切にしなければいけない。
9・バーテンダーをひとり占めしてはいけない。
10・バーへは女性と行ってはいけない。
とのこと。
う~む、なるほど。
お気に入りのバーのバーテンさんをついひとり占めしたくなるので、
私は9番に注意だな(笑)
とにかくお酒が好きな人にも、そうでない人にも、
是非読んでみてもらいたいおススメの一冊だ。
<関連>
狼のラベル、こちらはジャック・ロンドンのワインではないけれど。
Amazon kindleunlimited
2019-01-09-Wednesday
関連記事
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。